僕惚れ③『家族が増えました』
「どこでそんなの覚えたの?」
 理人の顔を見上げるために上向けたあごに片手を添えるようにされて、半ば強引に唇を塞がれる。

「んっ」
 理人にいつもより強く舌を吸い上げられて、葵咲は思わず彼にしがみついた。
 ベロの痛みと一緒に、背骨に沿ってゾクゾクとした快感が走って、足の力が()えてしまう。

「――でも残念。葵咲は僕の優先順位がまだちゃんと分かっていないみたいだ」

 ペロリと葵咲の下唇を舐めた後、チュッと音を立てて吸い上げると、理人が葵咲の瞳をじっと見据えてつぶやく。

「もう一度言うね? 葵咲、服、脱げよ」
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