魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
<夕食の話>

昼食がすむと、
エリィは慣れない乗馬レッスンで
疲れたようで、
部屋で休むと申し出た。

夕方、
アンナが部屋の扉をノックした。
コンコン

「エリィ様、夕食のお支度を・・」
「はぁーい」
エリィはどうやら眠っていたようだ。
目をこすりながら出て来た。

アンナは手に深紅の薔薇の花束と、箱を持っていた。
「旦那様からです」

「ああ、すごく・・きれい・・」
アンナは箱を空けて、ドレスを取り出した。

薔薇の花と同じ、深紅の深い色合いのドレスだった。

同色の細いベルベットのリボンもついている。
首に巻いて、蝶結びにするためだ。

アンナはふっと息をはいた。
この色は・・・
旦那様の髪の色

二人で並んで歩けば・・
そう思ったのだろう。
期待をして・・・

深紅の色は、エリィの緑の髪を
美しく引き立てている。


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