魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
<帰宅の話・その2>

エリィは申し訳なさそうに

「あの、アンナさん、
毎日ドレスも用意していただいて、お花もそうですが・・・

帰る事について、
グラゴール様とお話できないでしょうか。
それに、神殿も家も心配ですし」

アンナは少し困ったように、
首を横にして
「そうですね。
グレーズに頼んで、使いを出しましょう。
お早く帰れるかもしれませんし」

エリィは
ほっとしたようにうなずいた。

グレーズもアンナもいい人だけど、やはり家には帰らねば、
皆、心配しているだろうし。

「ありがとうございます」

深紅のドレスを着たエリィは、
少し大人っぽい感じに見える。

ベルベッドのリボンを首に結ぶと、華奢な首筋が美しく強調された。

衝立の後ろで待っていた
グラゴールは、食堂に入って来た
エリィを見て満足していた。

淡い色合いが似合うと思っていたが、
濃い色はシックで大人っぽい感じで美しい。

透き通るような肌色が、美しく映えている。
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