7日間花嫁を演じたら、冷徹富豪な石油王の極上愛に捕まりました
「沙羅様、一日お疲れ様でした。ゆっくりお休みください」

「マリアもお疲れ様。一日ありがとう。ミラちゃんにもよろしくね」

夕飯を終えマリアが邸宅から出て行くと、家の中に静けさが訪れた。

海外ではここまでの大豪邸の場合、住み込みの家政婦がいることが当たり前らしい。

けれど、永斗さんが拒絶したことにより夜になるとこの家には誰もいなくなる。

豪邸には何もかもが揃っていて、事欠かないのにどうしてこんなにも空虚感を覚えるんだろう。

部屋を出て当てもなく広すぎる廊下を歩く。

一日があっという間に終わってしまった。

私は約束通り彼のフィアンセとして振舞えるんだろうか……。

今、自分にできることは何かを考える。

「永斗さんのことをもっと知らないと……」

私は回れ右して部屋に戻り、テーブルの上の書類の束を手に取った。

書類には永斗さん自身に関連する情報や会社の情報が事細かに記載されている。

彼のことを少しでも理解する為に情報は多い方がいい。

書類を確認し終えると、自由に使っていいと言われていたパソコンを立ち上げた。

彼の名前を検索エンジンに打ち込むと信じられないぐらいのワードがヒットする。

ネットの記事は全て英語だ。それなりに英語ができるとはいえ、確認作業には時間がかかる。

それでも、やれることは全部やろう。

私はパソコン画面と睨めっこしながら永斗さんの情報を必死にかき集めた。
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