7日間花嫁を演じたら、冷徹富豪な石油王の極上愛に捕まりました
「どんなにたくさんの女に言い寄られたとしても俺の目に映るのは沙羅だけだ」
永斗さんは私の隣へやってくると、そっと腰に腕を回した。
「永斗さんはこの女に騙されているだけよ!」
「この女……?アヤカ、口を慎むんだ。それ以上言えば俺も黙っていないぞ」
永斗さんの押し殺した声には怒りが滲んでいた。
「……っ。パパに言いつけてやるから!」
まずい展開になってしまった。
「永斗さん、私なら大丈夫ーー」
「好きにしたらいい。だが、そんなことをしたら怒られるのはアヤカ、君だと思うぞ?うちから豊川への原油をストップしたらどうする?会社の機能は停止して信頼は失われ、株価が暴落する」
「私を脅そうって言うの!?」
「そんな気はないが、君がそう思うなら好きに思っていてくれていい。だが、次にもし沙羅を侮辱する様な真似をすれば容赦しない。君はバカじゃない。……意味は分かるな?」
有無を言わせない口調にアヤカは何も言い返せないまま応接間を出て行った。
「――沙羅、大丈夫か?」
すると、永斗さんは私の正面に回り込んで顔を覗き込んだ。
「私は平気です。でも、アヤカさんが……―ー」
「彼女なら大丈夫だ。今度こそ諦めたに違いない。それに、いつまでも俺に執着していたら良い出会いを逃がしてしまう。これでよかったんだ」
「でも、さっきの話が耳に入って豊川会長を怒らせてしまうかも……」
「心配いらない。会長とは長い付き合いだ。話せば分かってくれる」
「よかった……」
永斗さんに迷惑をかけてしまったかもと心配だった。
胸をホッとなでおろしていると、永斗さんが私の手を引っ張った。
次の瞬間には私は永斗さんの腕に抱かれていた。
「すまない」
「え……?」
永斗さんが私の首筋に顔を埋める。
「俺のワガママのせいで沙羅を傷付けた」
「ち、違います……!私は傷付いてなんていません!」
「沙羅はいつだって自分のことは二の次で相手のことばかり考えている。今日だって俺の為に必死にフィアンセの振りを続けてくれている。俺はどれだけお前に無理をさせるんだろう……」
アヤカさんがいた時とは違う。
こんな風に弱音を吐く永斗さんを見たのは初めてだった。
「永斗さん、私は無理なんてしていません」
だって、私は今永斗さんの幸せの為に偽りのフィアンセを演じているんだから。
契約なんてもう無効のようなもの。だって、私は本気で永斗さんを愛してしまったから。
「沙羅……」
その腕から逃れたかった。いや、逃れなければいけなかったし距離を保ちたかった。
こんな風に彼の胸にしっかりと抱き寄せられていてはいけないと頭では分かっているのに心がいうことを聞いてくれない。
こうして抱きしめられていると、心が落ち着く。
ずっと……こうしていたい。そう願ってしまう。
いけないと分かっているのに、頭を彼の胸に預けた。
永斗さんは黙って私を抱きしめる。
このぬくもりをずっと忘れないように、私はそっと彼の背中に腕を回した。
永斗さんは私の隣へやってくると、そっと腰に腕を回した。
「永斗さんはこの女に騙されているだけよ!」
「この女……?アヤカ、口を慎むんだ。それ以上言えば俺も黙っていないぞ」
永斗さんの押し殺した声には怒りが滲んでいた。
「……っ。パパに言いつけてやるから!」
まずい展開になってしまった。
「永斗さん、私なら大丈夫ーー」
「好きにしたらいい。だが、そんなことをしたら怒られるのはアヤカ、君だと思うぞ?うちから豊川への原油をストップしたらどうする?会社の機能は停止して信頼は失われ、株価が暴落する」
「私を脅そうって言うの!?」
「そんな気はないが、君がそう思うなら好きに思っていてくれていい。だが、次にもし沙羅を侮辱する様な真似をすれば容赦しない。君はバカじゃない。……意味は分かるな?」
有無を言わせない口調にアヤカは何も言い返せないまま応接間を出て行った。
「――沙羅、大丈夫か?」
すると、永斗さんは私の正面に回り込んで顔を覗き込んだ。
「私は平気です。でも、アヤカさんが……―ー」
「彼女なら大丈夫だ。今度こそ諦めたに違いない。それに、いつまでも俺に執着していたら良い出会いを逃がしてしまう。これでよかったんだ」
「でも、さっきの話が耳に入って豊川会長を怒らせてしまうかも……」
「心配いらない。会長とは長い付き合いだ。話せば分かってくれる」
「よかった……」
永斗さんに迷惑をかけてしまったかもと心配だった。
胸をホッとなでおろしていると、永斗さんが私の手を引っ張った。
次の瞬間には私は永斗さんの腕に抱かれていた。
「すまない」
「え……?」
永斗さんが私の首筋に顔を埋める。
「俺のワガママのせいで沙羅を傷付けた」
「ち、違います……!私は傷付いてなんていません!」
「沙羅はいつだって自分のことは二の次で相手のことばかり考えている。今日だって俺の為に必死にフィアンセの振りを続けてくれている。俺はどれだけお前に無理をさせるんだろう……」
アヤカさんがいた時とは違う。
こんな風に弱音を吐く永斗さんを見たのは初めてだった。
「永斗さん、私は無理なんてしていません」
だって、私は今永斗さんの幸せの為に偽りのフィアンセを演じているんだから。
契約なんてもう無効のようなもの。だって、私は本気で永斗さんを愛してしまったから。
「沙羅……」
その腕から逃れたかった。いや、逃れなければいけなかったし距離を保ちたかった。
こんな風に彼の胸にしっかりと抱き寄せられていてはいけないと頭では分かっているのに心がいうことを聞いてくれない。
こうして抱きしめられていると、心が落ち着く。
ずっと……こうしていたい。そう願ってしまう。
いけないと分かっているのに、頭を彼の胸に預けた。
永斗さんは黙って私を抱きしめる。
このぬくもりをずっと忘れないように、私はそっと彼の背中に腕を回した。