・LOVER—いつもあなたの腕の中—
「あれ、誰?」なんて声が上がるのも無理はない。ほぼ全員が副社長と初めての対面だったようで。どうやら深山さんだけは副社長と面識があったらしく、それ程動揺していないように見える。
 隣りに座ってた芽衣も「あのイケメンが優羽の話していた副社長、本人?」なんて、副社長を前に信じられない様な口ぶりでわたしに耳打ちする始末。


「会議を始める。今日、集まってもらったのは他でもない……」


 副社長が話し始めると、一斉に資料を広げ一同が副社長の方を向き耳を傾ける。先程私に話してくれたことが、主な内容だった。
 我が社のイメージキャラクターが決まり、西田リュウが起用されること。彼の仕事現場に同行するのは、私だということなどだ。


「……で。国外営業は青山が中心となって動いてくれ」

「はい。副社長、ホームページ等の媒体も一斉に変更という形でよろしいですか?」

「そうだな、君に任せる」

「承知しました」


 さっきまで目を見開いて驚いていたのに、もう副社長と意見交換しちゃっている芽依。
 仕事の話になると、芽衣は顔つきまで変わっちゃう性分は。男顔負けの仕事をこなしてしまうから、海外出張も男性社員よりもダントツで多い。
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