僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
荷物を足元に置いた途端、ひおちゃんに「会いたかったですっ」とギューッと抱きしめられて、でも何となく彼女を抱きしめ返してもいいものか戸惑ってしまった。
(女の子同士なんだから、別に問題はないはずなんだけど……)
そう思いはするものの、理人だったらそんなことにでさえ、後から僕もしてもらいたかった!とか悔しがりそう……とか思ってしまって、何となく躊躇ってしまう。
ひおちゃんのお相手の方、横に立ってみた感じからすると、身長は理人と同じぐらいかな?
ひおちゃんに抱きつかれたまま、チラッと彼の方を見たら、眼鏡越しの優しそうな目と視線がバッチリ絡んでしまって、軽く会釈をされた。私も慌てて小さく頭を下げ返してから、ひおちゃんの背中をちょんちょん、とつつく。
「あ、あの……ひおちゃん、こちらのかたが……?」
私の身じろぎと呼びかけに反応したひおちゃんが、慌てたように私を離してくれる。
「あっ。ご、ごめんなさいなのですっ。ききちゃんに会えたのが嬉しくてついご紹介が遅れてしまいましたっ。――こちら、塚田修太郎さん。わ、私の……だ、旦那様なのですっ」
ひおちゃんが照れくさそうに彼を見つめるのを見て、こっちまで何だかドキドキしてしまった。
(女の子同士なんだから、別に問題はないはずなんだけど……)
そう思いはするものの、理人だったらそんなことにでさえ、後から僕もしてもらいたかった!とか悔しがりそう……とか思ってしまって、何となく躊躇ってしまう。
ひおちゃんのお相手の方、横に立ってみた感じからすると、身長は理人と同じぐらいかな?
ひおちゃんに抱きつかれたまま、チラッと彼の方を見たら、眼鏡越しの優しそうな目と視線がバッチリ絡んでしまって、軽く会釈をされた。私も慌てて小さく頭を下げ返してから、ひおちゃんの背中をちょんちょん、とつつく。
「あ、あの……ひおちゃん、こちらのかたが……?」
私の身じろぎと呼びかけに反応したひおちゃんが、慌てたように私を離してくれる。
「あっ。ご、ごめんなさいなのですっ。ききちゃんに会えたのが嬉しくてついご紹介が遅れてしまいましたっ。――こちら、塚田修太郎さん。わ、私の……だ、旦那様なのですっ」
ひおちゃんが照れくさそうに彼を見つめるのを見て、こっちまで何だかドキドキしてしまった。