僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
白い半袖のブラウスに、小花柄のマキシ丈のフレアスカートを合わせていた葵咲ちゃんは、雨にぐっしょりと濡れてしまっていて、艶やかな黒髪からも、スカートからも、ポタポタと透明な雫が滴っている。
幸い季節は蝉時雨がうるさいくらいの真夏。雨に濡れたからといって、そんなに寒くはないと思う。
思うのだけれど――。
砂糖を受け取るなり惚けたように立ち尽くしてしまった僕を見上げて、葵咲ちゃんがキョトンと小首を傾げた。
玄関先から一向に戻ってこない僕たちを不思議に思ったのか、さっきまでソファで眠っていたはずのセレが、リビングの扉を内側からカリカリ掻いている気配がする。
見るとはなしに振り返ると、すりガラス越し、セレの黒いシルエットが割とハッキリ見えて……。
その様が、目の前の葵咲ちゃんと重なってしまった。
「み、見えてる……からっ」
可愛い花柄のレースがあしらわれた白のキャミソールも、その下の愛らしい淡いピンクのブラジャーも、濡れて張り付いたブラウスに透けて丸見えになっている。
葵咲ちゃんのまろやかな胸の膨らみが作り出すふんわりとした谷間まで手に取るように分かって、僕は心底弱ってしまった。
幸い季節は蝉時雨がうるさいくらいの真夏。雨に濡れたからといって、そんなに寒くはないと思う。
思うのだけれど――。
砂糖を受け取るなり惚けたように立ち尽くしてしまった僕を見上げて、葵咲ちゃんがキョトンと小首を傾げた。
玄関先から一向に戻ってこない僕たちを不思議に思ったのか、さっきまでソファで眠っていたはずのセレが、リビングの扉を内側からカリカリ掻いている気配がする。
見るとはなしに振り返ると、すりガラス越し、セレの黒いシルエットが割とハッキリ見えて……。
その様が、目の前の葵咲ちゃんと重なってしまった。
「み、見えてる……からっ」
可愛い花柄のレースがあしらわれた白のキャミソールも、その下の愛らしい淡いピンクのブラジャーも、濡れて張り付いたブラウスに透けて丸見えになっている。
葵咲ちゃんのまろやかな胸の膨らみが作り出すふんわりとした谷間まで手に取るように分かって、僕は心底弱ってしまった。