僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
***

 チェックインを済ませて、2人分の荷物を部屋に運ぶ。葵咲(きさき)ちゃんが、自分のは持つよ?と言ってくれたけれど、好きな子に荷物を持たせるのは僕のプライドが許さないので却下した。

 エレベーターで8階まで上がると、幸いと言うべきか、僕たちの部屋は角部屋だった。

 でも、いくら端っことはいえラブホじゃない。葵咲ちゃんを思い切り鳴かせるとか、やっぱり無理だよね。

 ビジネスホテルなんて取らずにラブホテルを探せばよかったかなぁ。

 とか、わけもなくそんなことを思ってしまう程度には、僕はいま葵咲ちゃんロスだ。


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