名無しのヒーロー ~シングルマザーは先生に溺愛されました~
うーん。なんというか。
将嗣が出て行った後、朝倉先生と気まずい空気が流れる。
「翔也さん、ごめんなさい」
「夏希さんは、さっきから謝ってばかりで、そんなに気を使ったら治るものも直らないですよ」
朝倉先生が柔らく微笑んだ。
「でも……」
「確かにアウェー感はありますね」
朝倉先生がクククッと笑った。
「夏希さんと美優ちゃんの無事が確認出来て安心しました」
と、ホッと息をつく。
朝倉先生の作りだす柔らかく包み込むような空気感がとても心地よかった。
「夏希さん……」
朝倉先生が、何かを言い掛けた時、コンコンとノック音が聞こえた。
あれ!? さっきもこのタイミングじゃなっかた?
あまりのタイミングにコイツ狙ってんじゃない? と、将嗣を一瞬疑ってしまったが、美優を連れてそんな技が効かない事を思い出し心の中でゴメンと謝った。
「先生と話して来たけど、今、いい?」