名無しのヒーロー ~シングルマザーは先生に溺愛されました~
 時折、うめき声をあげてしまったが、滝沢さんによる左胸の施術が終わった頃には、あんなにコチコチになっていた胸が、プルプルのプッチンプリンのように柔らかくなっていた。
 肩も物凄く軽い。

「スゴイ! スゴイ! 嘘みたい!」
 感激していると滝沢さんが笑顔で言う。
「今度は右のおっぱいね」

 がーん! 

 そうですよぇ。右のおっぱいもパンパンなんだもの。でもあの痛みをもう一度体験するのか……。
 手術するよりマシだよね。うっっ!

「はい、頑張ったわね。おっぱい触って見て」
 右胸に手を当てるとさっきまでの痛みが噓のように引いて、柔らかな感触があった。

「もう、大丈夫だけれど、今日、明日はお風呂に入っちゃダメよ。断乳なんでしょう。何回か来るといいわよ」

「はい、通わせて頂きます」

 衣類を身に着け立ち上がると、まだ、立ち眩みがして壁に手を付いた。

「元は、退治したけど、まだ、無理は禁物よ!」
と滝沢さんに注意された。

 その通り、熱は、まだありそうだ。
滝沢さんが大きな声で「終わったわよ」と声を掛けると、朝倉先生が美優を抱いて入ってきた。
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