義弟が『俺、異世界賢者の転生者だ』と言い出した【中編】
「あんたが、イケメンオタクの先輩?」
 ひえー。何?
 和樹がなんかすごい敵対心燃やして先輩を見ています。
 ここは、自宅近くのファミレスです。
 えーっと。
 おかしいな?
 武田先輩が和樹と話がしたいってと言ったら、俺も話がしたいって言ったよね?
 なんで、こう、睨んでるんでしょうか?
「俺と話がしたいって?それとも姉を呼ぶ口実?」
「え?」
 武田先輩が私の顔を見た。
「そうか、なるほど。違うよ。えーっと、和樹君と話がしたかったんだ」
「へー。じゃぁ、これ」
 和樹がポケットから折りたたんだ紙を取り出してテーブルの上に広げた。
 1枚は手書きの魔法陣。もう一つはパソコンから打ち出した暗号?記号?英語?ん?なんだろう?

■18

「魔法陣を言語として読みとくと、地球だとこんな感じ」
「これ、プログラムじゃないか。C言語?いやC++?何々……」
 プログラムゥ?
「一行目がここ。二行目がこっち。三行目がここで四行目はここ」
「じゃぁ、次はここで、こうやって配置されているわけか」
 先輩が魔法陣の紙を指でなぞる。
 あっちこっちそっち。
 えー、全然わかりません。
 なんの規則があるのかな?
「ふーん。イケメンオタク先輩、なかなか筋がよさそうだね」
 めっちゃ上から目線発言をする和樹。
「かっ、和樹、目上の人にそういう言い方は……」
「いいよ。異世界議論を交わすのに、年下も年上もないよ。でも和樹くんのようなイケメンにイケメンって言われるのは嫌味にしか聞こえないからやめてほしいな」
 武田先輩がちょっと困った顔をする。
 まぁ、うん。姉バカじゃないけど、和樹はイケメンです。世間的には「かっこいい」って単語が似合うように成長してきました!
 でも私にはまだまだ、かわいいって単語しか出てきませんが……。だって、和樹は本当にかわいいんだもんっ!
 そのかわいい和樹がこちらを向いた。
「っていうか、姉ちゃんは、分かんないだろ?」
 和樹が紙を持ち上げてひらひらとこちらに見せる。
 はい。全然わかりません。
「じゃ、帰っていいよ。ここにいても退屈だろうから」
「え?」
「いいですよね、イケメンオタク先輩。別に姉に用があったわけじゃなくて、俺と話がしたかったんですよね?」
 う、またしても挑戦的な目を先輩に向ける。
 な、なにこれ!
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