極上悪魔な弁護士が溺甘パパになりました
「すみません、ありがとうございます」
繭の息子である旬太は週末に熱を出していた。月曜日の今日は熱もさがって元気になっていたので、保育園に預けてきたが少し心配ではあった。霞が関にある弁護士会館から直帰でいいなら、いつもよりずっと早く迎えに行ける。繭は慎太郎の好意に感謝して、事務所を出る。駅までの道を歩きながら、スマホで保育園に電話をかける。いつもより早く迎えに行くことを伝えるためだ。
「もしもし。たんぽぽ組の旬太の母ですが」
『あっ、妹尾さん。今こちらから連絡しようと思っていたところなんです』
繭より若い保育士さんが少し慌てた様子でそう言った。聞けば、午後から旬太が咳をしはじめたとのことだった。
『熱はないんですすけど、病みあがりと聞いていたので……できたら早めのお迎えを』
まだ一歳半の旬太はしょっちゅう熱を出したりして、保育園をお休みしたり早退したりはよくあることだ。慎太郎が寛大なので、なんとか仕事と両立できているけど一般の会社ならクビになっているレベルかもしれない。
「わかりました。すぐに行きますね」
少し迷ったが、繭はそう答えた。書類を提出するだけなら、子連れで弁護士会館に行ってもいいかと思ったのだ。一般向けの法律相談などもやっている場所なので、そう目立ってしまうこともないだろう。繭はまず台東区の自宅近くの保育園へと向かうことにした。
繭の息子である旬太は週末に熱を出していた。月曜日の今日は熱もさがって元気になっていたので、保育園に預けてきたが少し心配ではあった。霞が関にある弁護士会館から直帰でいいなら、いつもよりずっと早く迎えに行ける。繭は慎太郎の好意に感謝して、事務所を出る。駅までの道を歩きながら、スマホで保育園に電話をかける。いつもより早く迎えに行くことを伝えるためだ。
「もしもし。たんぽぽ組の旬太の母ですが」
『あっ、妹尾さん。今こちらから連絡しようと思っていたところなんです』
繭より若い保育士さんが少し慌てた様子でそう言った。聞けば、午後から旬太が咳をしはじめたとのことだった。
『熱はないんですすけど、病みあがりと聞いていたので……できたら早めのお迎えを』
まだ一歳半の旬太はしょっちゅう熱を出したりして、保育園をお休みしたり早退したりはよくあることだ。慎太郎が寛大なので、なんとか仕事と両立できているけど一般の会社ならクビになっているレベルかもしれない。
「わかりました。すぐに行きますね」
少し迷ったが、繭はそう答えた。書類を提出するだけなら、子連れで弁護士会館に行ってもいいかと思ったのだ。一般向けの法律相談などもやっている場所なので、そう目立ってしまうこともないだろう。繭はまず台東区の自宅近くの保育園へと向かうことにした。