極上悪魔な弁護士が溺甘パパになりました
やや恨みがましい視線を樹のいる人だかりに送ってから、繭はくるりと背を向けた。分不相応な望みは捨てて、料理を堪能することに決めたのだ。繭は大きな皿に山盛りの料理をのせて、美智子のもとへと戻った。
「え~。そんなに食べられるの?」
目を丸くしている美智子に繭はぼやいた。
「最後だから高坂先生の麗しい顔を目に焼きつけておきたいと思ったんですけど、とてもじゃないけど近づけませんでした」
「あはは。ま、女子はみんな同じこと思ってるもんね~」
結局、樹と会話する夢は叶うことなく送別会は終了の時刻を迎えてしまった。
(でも、ご飯が最高においしかったし、まぁいいや)
繭はそんなふうに思ってあっさりと気持ちを切り替える。たしかに樹に憧れてはいたが、恋と呼べるようなものでもなかった。たまたま同じ職場で働くことができたけれど、繭にとっての樹は住む世界の違う偶像だったのだ。
「繭ちゃんは二次会どうする?」
美智子に聞かれ、繭はきっぱりと首を横に振る。
「私はもう帰ります。慣れない高いヒールなんて履いてきたから実は足が痛くて」
「え~。そんなに食べられるの?」
目を丸くしている美智子に繭はぼやいた。
「最後だから高坂先生の麗しい顔を目に焼きつけておきたいと思ったんですけど、とてもじゃないけど近づけませんでした」
「あはは。ま、女子はみんな同じこと思ってるもんね~」
結局、樹と会話する夢は叶うことなく送別会は終了の時刻を迎えてしまった。
(でも、ご飯が最高においしかったし、まぁいいや)
繭はそんなふうに思ってあっさりと気持ちを切り替える。たしかに樹に憧れてはいたが、恋と呼べるようなものでもなかった。たまたま同じ職場で働くことができたけれど、繭にとっての樹は住む世界の違う偶像だったのだ。
「繭ちゃんは二次会どうする?」
美智子に聞かれ、繭はきっぱりと首を横に振る。
「私はもう帰ります。慣れない高いヒールなんて履いてきたから実は足が痛くて」