彼と私のお伽噺
「明日の昼休み、矢木さんの指導係の山里さんも誘って3人で。山里さんには俺から声をかけとくよ」
昴生さんのことを考えていると、私がトーンダウンしたことに気付いた戸崎部長が何かを察したようににこっと微笑みかけてくる。
山里さんも一緒に……。
それだったら、万が一昴生さんに目撃されても面倒なことにはならないかも。
「ありがとうございます。明日、楽しみにしてます」
「こちらこそ」
私と入れ替わりで給茶機のお茶を淹れ始めた戸崎部長に一礼する。
上司と先輩とオフィスの近くでランチできるなんて、楽しみだな。
お弁当とお茶を持って休憩室に向かいながら、私は少しうきうきしていた。