魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど
「ネウス君、私はいいから、荷物は私の倍、魔力回復薬が30本持っていけるみたいだね、あと、剣も運んでもらっていい?」
 置いていくか、持って行くか、それが問題なのだけど。
「もちろん。精霊様を運べるなんて光栄だよ」
『ネウス、いいやつ。僕大好き』
 うん、そうね。単純でよかった。
 ノームおじいちゃんは留守番。

「じゃ、行ってくるね!」
 手を振って出発。ん?振った手に、指輪が二つはまっているのが目に入る。
「そうだ、おばばさんに見せるためにはめてみたんだ……」
 赤い石の指輪。邪魔だからはずそう。
「……」
 ……は、外れない……。
 なんか、ほら、指がむくんで指が外れないとか、そういうレベルの外れないとかでない……。
「……」
 土の精霊の契約の指輪系の、外れない感じに似てる……。
『あれ?ユキ、その赤い石の指輪、もしかして、サラマンダー様の?シーマがはめてたのにそっくり』
 やだ、なんか不吉な話をディラがしてる。
 聞かなかったことにしよう。そもそもあってないし、みてないし、けいやくしてないし、関係ないよね。
 と、とりあえず、何か拾っても身に着けないということだけ覚えておこう。
 この世界、なんか不思議なアイテムがいろいろあるみたいだから。
「あ、ネウス君、ちょっとあの辺寄ってもいい?」
 現実から逃避するために、幽霊さんがふよふよしているところへ移動して、手を合わせてからその足元を掘り起こす。
 ネウス君も一緒になって地面を掘ると、ベルトや腕輪が出てきた。
『ああ、きっとダンジョン産のドロップ品だろうね。300年前の最終決戦では多くの人間が戦ったから。身に着けていた物がこの場にたくさん残っているんだろうなぁ。世界各国、すべての国が魔王討伐のために秘宝と言われるものまで持ち出した総力戦だったし、すごい逸品が埋まっていることもあるかも』
「ダンジョン産のドロップ品って、スライムを倒して出てくるポーションみたいな?」
『そうそう。何らかの効果がある品で、鑑定してみないと効果は分からないけれど、劣化もしないし人の手で壊すことはできない。モンスターが相手なら破壊されちゃうけれどね』
 そうなんだ。
 ネウス君が首をかしげる。ディラの声が聞こえないからね。
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