契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
「ゆび……押し出そうとしてんのか吸いつこうとしてんのか、分かんねえな。すげぇ締まる……」
 指が中を探るその感触まで美冬には分かる。それくらい離すまいとしていることも。

 こんな時までストレートなのは、とても恥ずかしい。でも、恥ずかしいところを見たいと言われると微妙に逆らえなかったりもする。

 強引で、まっすぐで、美冬を欲しいというその気持ちまでまっすぐだから、だからその言葉にはいつも逆らえないのかもしれない。

「美冬、我慢できない。このまま入れていいか?」

 ──立ったまま、ウォークインクローゼットで?

 槙野は美冬にいいかと聞いたけれど、その場にスーツのジャケットを脱ぎ捨てて、トラウザーズのベルトを外す。

 そのカチャカチャ……という音はやけに美冬の耳に響いた。
 すっかり濡れていたそこに槙野の硬いものが入ってくる。

「っん……」
「大丈夫か? 痛くない?」

 浅いところをゆるゆると擦られて、この前はもっと圧迫感があった気がしたのに、今日はもっと欲しい気持ちになる。
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