契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
 槙野の着ているそれはブランドものだと思えばそんなものかな?ではあるが、ジャージと思うと確かにとんでもない金額ではある。
 それでも着こなすことができるのが槙野なのだ。

「若作りしてるって思われるのはオッサンくさいわよ」
「ああ? 若作りなんてしてねーよ。オッサンとか言うなよ」

 槙野はからかう美冬の額をピン!と指で弾いた。
 他から見たらイチャイチャしているだけの二人だ。

 そんな美冬も今日は動きやすい格好である。

 以前も美冬が思っていたように、槙野の私服は男性らしい色気があって、パーカーにジャージはその野生的な顔立ちにとても映えていて、魅力的だ。

 その証拠にセットを作っているスタッフがチラチラと槙野を見ている。

 槙野と美冬、それにさらに石丸がそばにいるとどんな集まりなんだろうと注目を集めてしまう。

「他のブランドも見に行ってきた。でも本当にヤングカジュアル、という感じだったな。ファストファッションもあったし。その中でミルヴェイユっていうのもなかなか面白い試みではあるな」
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