天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
私も彼も休みが不規則な仕事をしているから、一般的な夏休みではなく少しずらした九月に休暇を取った。
そして、出発直前に恋人の浮気を知った。
私がいきさつを話すと、彼は「パイロットと付き合っていたのか」と少し驚いた顔をする。
「はい。国内線乗務で地方に泊まったときに、ステイ先のホテルで一緒にいたCAさんと浮気をしたんです。華やかで魅力的なCAさんに囲まれて仕事をしていたら、真面目でつまらない私じゃ満足できなくなるのも無理ないですよね」
私はそう言って苦笑いする。
CAさん相手じゃ仕方ないと納得されるかなと思ったけれど、彼は低い声で言った。
「こんなにかわいい恋人がいるのに、ほかの女に目移りするなんて。バカな男だな」
私をなぐさめるためのお世辞だとわかっているのに、『かわいい』なんて真剣な声で言われた私は動揺してしまった。
どうしていいのかわからずうつむく。