天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
『現在空港から七十マイルの位置。乗客二百六十八名。乗員十二名。機長は矢崎翔。副機長は――』
その報告を受けて、心臓が止まるかと思った。
「蒼井さん!」と富永さんが焦った様子で私の顔を見る。
翔さんの操縦する機体がエンジントラブル。
しかもこの悪天候。
指先が冷たくなっていく。
「こちらも天候がかなり厳しい状態です。ほかの空港に回ってもらうことは」
『パイロットからの報告だと、ほかの空港に回るほどの燃料の余裕はないそうです』
管制部からの返答に唇を噛む。
『現在OJA212便は右エンジンのみで空港に向かっています』
エンジンを二機積んでいる旅客機は、万が一片方のエンジンが止まったとしても安全に飛行できるよう設計されている。
大丈夫。
翔さんなら、絶対に無事に戻ってきてくれるはずだ。
そう自分に言い聞かせる。
しかし続く報告を聞いて、そんな希望がゆらいだ。
その報告を受けて、心臓が止まるかと思った。
「蒼井さん!」と富永さんが焦った様子で私の顔を見る。
翔さんの操縦する機体がエンジントラブル。
しかもこの悪天候。
指先が冷たくなっていく。
「こちらも天候がかなり厳しい状態です。ほかの空港に回ってもらうことは」
『パイロットからの報告だと、ほかの空港に回るほどの燃料の余裕はないそうです』
管制部からの返答に唇を噛む。
『現在OJA212便は右エンジンのみで空港に向かっています』
エンジンを二機積んでいる旅客機は、万が一片方のエンジンが止まったとしても安全に飛行できるよう設計されている。
大丈夫。
翔さんなら、絶対に無事に戻ってきてくれるはずだ。
そう自分に言い聞かせる。
しかし続く報告を聞いて、そんな希望がゆらいだ。