天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
212便から呼びかけがあった。
着陸するための高度まで下降したとの報告が入る。
無線で話しているのは、翔さんではなく副機長だ。
この非常事態だというのに、その声に動揺はなかった。
きっと、操縦桿を握っている翔さんが落ち着いているからだ。
いつも自信に満ちている彼は、こんなときでさえ頼もしい。
私は深く息を吐き、マイクに向かって話しかける。
「OJA212便。こちら管制タワー。緊急事態のため日本語で申し上げます。滑走路34Lに向かって着陸態勢に入ってください。最高風速25ノット、かなり風が強い状況です」
この声は、翔さんも聞いているはずだ。
管制指示を出す私が不安を見せれば、操縦する彼の足を引っ張ることになる。
どうか声が震えていませんように。
動揺が伝わりませんように。
祈るような気持で無線のスイッチを握る。
『了解。着陸態勢に入ります』
モニターに表示される風力計の数値を見ると、さっきよりも風が強くなっていた。
「ダウンバースト……」
着陸するための高度まで下降したとの報告が入る。
無線で話しているのは、翔さんではなく副機長だ。
この非常事態だというのに、その声に動揺はなかった。
きっと、操縦桿を握っている翔さんが落ち着いているからだ。
いつも自信に満ちている彼は、こんなときでさえ頼もしい。
私は深く息を吐き、マイクに向かって話しかける。
「OJA212便。こちら管制タワー。緊急事態のため日本語で申し上げます。滑走路34Lに向かって着陸態勢に入ってください。最高風速25ノット、かなり風が強い状況です」
この声は、翔さんも聞いているはずだ。
管制指示を出す私が不安を見せれば、操縦する彼の足を引っ張ることになる。
どうか声が震えていませんように。
動揺が伝わりませんように。
祈るような気持で無線のスイッチを握る。
『了解。着陸態勢に入ります』
モニターに表示される風力計の数値を見ると、さっきよりも風が強くなっていた。
「ダウンバースト……」