天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
 みんなの気遣いに今更気づき、胸の辺りが温かくなる。

「矢崎機長もそんな俺たちの心配を感じ取ったのか、快く面談に応じてくれた。蒼井のことをものすごく熱く語ってくれたんだぞ」
「熱くって……。翔さん、いったいなにを言っていたんですか……っ」
「女性としても管制官としても、尊敬し愛していると言っていた。あそこまで蒼井に惚れ込んで溺愛してくれる男なら、この先も絶対に裏切ったりしないだろうから安心していい」

 力強く太鼓判を押された。けれど、翔さんが主幹の前で私への愛を語っていたなんて。じわじわと頬が熱くなる。

「本当に、いくらなんでもお節介で過保護すぎます!」

 恥ずかしさのあまり顔をしかめて叫ぶ私を、みんながじっと見つめた。その視線を感じながら、「……でも」と続ける。

「ご心配をおかけして、すみませんでした。これからも、精一杯管制官の仕事を頑張ります」

 そう言って深く頭を下げた。

「これからも頼りにしてるぞ」

 ぽんと背中を叩かれる。
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