天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
航空無線は指示を受ける機体だけではなく、周辺を飛んでいる航空機のパイロットたちも状況を把握するために聞いているからだ。
「翔さんは飛行機がお好きなんですか?」
「どうして?」
「一般の人から管制官という職業がすんなり出てくるのはめずらしいし、とても詳しいみたいなので」
私の言葉に、翔さんは「まぁ、飛行機は嫌いじゃないよ」とうなずく。
「賭けは俺の勝ちだな」
「まさか、当てられるとは思いませんでした」
絶対に負けないと思って賭けに乗ったのに。
「負けたら俺の言うことを聞く、だったよな」
翔さんがこちらを見下ろしながら言う。
なにかを企むような流し目が色っぽくて、鼓動が速くなる。
いったいどんなことを言われるんだろう。
高級フレンチを奢るとか、ブランド店でのお買い物の支払いをするとか……?
私が身構えると、翔さんが口を開いた。