天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
「黙ってると凛としていて綺麗なのに、そうやって頬を赤くして慌てる姿はかわいいなんて、ずるいな」
「だから、またそういうことを……っ」
「そういうこと?」
「甘い言葉で人をたぶらかさないでください!」
「たぶらかしてるつもりはないが」

 動揺する私とは対照的に、翔さんは涼しい顔だ。

 褒められることに慣れていないから、どんな表情をすればいいのかわからない。

 真っ赤になった顔を見られたくなくてうつむいていると、『あらあら』と英語で話しかけられた。

『恋人を怒らせてしまったの? せっかくパリに来てケンカはよくないわ』

 笑顔でこちらを見ているのは、人のよさそうなご婦人だった。

 私たちの様子を見て、ケンカをしていると思ったんだろう。
 仲裁するために、わざわざ英語で声をかけてくれたようだ。

『仲直りの秘訣を教えてあげましょうか。ちゃんと自分の気持ちを伝えて、愛を確かめ合うのが大切よ』


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