天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~

 そう言って、ウインクをする。

 旅行中にケンカをするカップルだと思われてる!

『あの、私たちは恋人じゃなくて……』

 慌てて説明しようとすると、翔さんが私の腰に手を回した。
 そのまま抱き寄せられ、目を見開く。

 抱きしめられてる……!

 洋服越しに翔さんのたくましい体を感じ、鼓動が速くなる。

『ありがとう、マダム。これから彼女にたっぷり愛の言葉をささやいて、機嫌をなおしてもらうよ』
「愛の言葉って、翔さん……っ!」
『それがいいわ。じゃあ、パリを楽しんでね』

 ご婦人は満足そうにうなずくと、私たちに手を振ってから歩き出した。

 その姿を見送った私は、顔を上げ翔さんを睨む。

「翔さん、悪ふざけがすぎます」
「俺はふざけていないし本心しか言ってない」
「本心って……」

 冗談を言ってからかっているだけだろうと思っていたのに、色っぽい視線で見つめられ息をのむ。

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