天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~


「飛行機雲が長く伸びていたので、これから天気が崩れるかもしれないなと思っただけです」
「ふーん」
「そもそも彼はエアバスの小型機に乗っているので長距離フライトはしませんし、今は長期休暇を取っているはずだし……」

 言い訳をすればするほど、墓穴を掘っている気分になる。

 こんなの、彼を忘れられずにいると告白しているようなものだ。

「……里帆はパイロットが好きなのか?」

 唐突にそうたずねられ面食らう。

「え?」
「次に付き合う男も、パイロットがいい?」
「まさか!」

 その質問に思いきり顔をしかめる。

「職業に惹かれて人を好きになったりしません。むしろもう二度とパイロットとは付き合いたくないです」

 つんと澄ましてそう言うと、翔さんは「そうか」と苦笑した。

「そろそろ暗くなってきましたね。これからどうします?」
「せっかくだから、食事の前に着替えるか」


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