天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~

 上品な光沢ときゅっとウエストの締まったデザインで、体のラインが美しく見えるとスタッフの女性も満足げに微笑む。

 靴は足首にストラップがついたパンプスを選ぶ。
 ほどよい高さのヒールからかかとへ続くカーブが女性的で美しい。

 鏡の中の自分を見る。
 素敵な服を身に着けるだけで、表情まで明るくなったような気がした。

 数時間前は橋の上でひとり、別れた恋人のことを思ってため息をついていたのが嘘みたいだ。

『行きましょうか』と促され店舗の一階へ降りると、そこに翔さんがいた。
 さっきまでのラフな格好から、スーツに着替えていた。

 私が下りてきたことに気づいた翔さんがこちらを見上げる。
 私はその姿を見て息をのむ。

 手足が長くスタイルがいい彼のスーツ姿は、ものすごく素敵だった。
 上品でクラシカルな三つ揃えのスーツなのに、彼が着ると色気が滲みでていて禁欲的に見える。


< 42 / 238 >

この作品をシェア

pagetop