天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~

 その余裕のある返答は、褒められ慣れてない私とは大違いだ。

 なんとか気持ちを落ち着けようと深呼吸を繰り返していると、翔さんは隣にいた女性スタッフにフランス語で話しかけた。

 彼女はうなずき、用意していたかのようにアクセサリーが置かれたトレイを差し出す。

 そこには小ぶりの真珠が幾重にも重なったネックレスと、真珠のピアスがあった。

「え……」と戸惑いの声が漏れる。

「里帆が黒のドレスを選んだと聞いて、似合うアクセサリーを用意しておいた」

 翔さんはそう言うと、トレイからネックレスを持ち上げる。
 そして私の首に付けてくれた。

 自分の胸元を見下ろして息をのむ。

 店内の上品な照明を反射するその真珠は、とても美しかった。

 でも、こんな高級店のこんな豪華なアクセサリー。
 いったいいくらするんだろう。
 想像すらできない。


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