天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
翔さんはそう言うと私に向かって手を差し出す。
私はドキドキしながら手を重ねた。
店の外に出ると、通りかかったふたりの女性が翔さんを見上げて足を止めたのがわかった。
フランスの人だろうか。
ふたりともブロンドの髪が綺麗で、グラマラスな美人さんだった。
私たちが通り過ぎたあとも、こちらを振り返り頬を染めながらなにか話していた。
翔さんはまったく気づいていないみたいだけど、明らかに好意のある目線を向けられている。
こんなにかっこいい人がいたら、注目してしまうのもわかるけど……。
私はちょっとだけおもしろくない気分になる。
なんでこんな気持ちになるんだろうと不思議に思い、独占欲という単語が頭に浮かんだ。
いや、まさか。
翔さんとは今日知り合ったばかりで、恋人どころか友人ですらないのに。
こんな素敵な彼を独占したいと思うなんて、おこがましいにもほどがある。