天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~

 信じられないほど美しい眺めだった。

「綺麗だろ。あそこのテラスで食事をしよう」
「すごい。夢を見ているみたい」

 こんな素敵な部屋でエッフェル塔を眺めながら食事ができるなんて……。
 感動のため息をもらしてから、ふと疑問に思う。

「翔さんは、こんなお部屋にひとりで泊まっているんですか?」

 驚く私に、「まさか」と肩を上げて笑う。

「仕事で来ているから、もっとシンプルでそっ気のないホテルに泊まってる。ここにはレストランで食事をするためだけに来るつもりだったんだが」

 翔さんは途中で言葉を切ると、私のほうへ視線を向けた。
 なんだろうと首をかしげた私を見て苦笑する。

「着替えて店を出た途端、道行く男たちが振り返って里帆を見てただろ。それが許せなくて、レストランじゃなく部屋で食事をすることにした」
「え?」

 どういう意味だろうと、私は目を瞬かせる。

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