天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~

「気づかなかったのか? 俺が隣にいるのに、みんな里帆に見とれてただろ」
「そんなわけないです!」

 慌てて首を横に振る。
 道行く人たちは、みんな翔さんのかっこよさに目を奪われていただけで、私なんか気にもとめていないはずだ。

 私がそう言うと、翔さんは「鈍感だな」とこちらを睨んだ。
 するどい流し目が色っぽくて、背筋がぞくっと震えた。

「男たちがどんなふうに自分を見ているのか、自覚したほうがいい」
「どんな風って……」
「こんな魅力的な女性に男が惹かれないわけないだろ。綺麗な横顔も艶のある髪も細い二の腕も白い肌も全部、ほかの男の視線に晒されているのが許せなかった。里帆を独り占めしたいと思って部屋を取った」

 独占欲の滲む表情を見せられ、頬が熱くなり鼓動が速くなる。

 翔さんみたいに大人で素敵な人が、私を独り占めしたいと思うなんて信じられなかった。

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