天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~


 涙声で彼の名前を呼ぶ私を、翔さんは愛おしそうにみつめていた。

「里帆、愛してるよ」

 そうささやいて、体の動きを激しくする。
 甘い言葉と容赦ない快感に、泣きそうな声が漏れた。



 いつの間にか静かな雨が降り出していた。

 ライトアップされたエッフェル塔が、窓ガラスについた透明の水滴に滲み、宝石のようにキラキラと輝いていた。

 けれど私はその美しさに見とれる余裕もなく、翔さんに翻弄され頭が真っ白になる。

 彼の愛撫で敏感になった私の体は、あっという間に限界を迎える。
 あまりの気持ちよさに意識を手放してしまった。


 私たちの関係は、旅先での一夜の遊びだってちゃんとわかってる。

 それでも、その夜私は彼に愛されて、とても幸せだった。





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