Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
「どうしたんだ座り込んで! なにがあった!?」
(ツカサくんっ……!?)
彼の荒い吐息が耳にかかる。
小さくなった自分の体をすっぽり包むたくましい腕が、崩れ落ちそうな比菜子を力強く支えていた。
体重を預ける形となり、彼の腕は一度緩み、また労るように抱き直す。
(嘘、嘘っ……)
視界には、彼のバイトの制服である白いワイシャツの胸ポケットが見えている。
華奢だと思っていた体の感触からは今朝聞かされた〝筋肉量の増加〟というものをひしひしと感じた。
「ツ、ツカサくん、離して、もう大丈夫だから……」
本当に大丈夫か確認する時間を取った後、ゆっくりと腕がほどかれる。
圧迫感からは解放されたものの、ツカサの手は腕に添えられたまま離れなかった。
「どうしたんだよ、比菜子……」
「……ごめん。有沙ちゃんといるところに何回も現れちゃって」
向き合ってもうつむいたままボソッとつぶやく比菜子に首をかしげ、ツカサも「は?」と漏らす。