Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~

ニヤニヤする比菜子を睨み、小声で、

「おいっ、来るなら言っとけよ!」

と文句を言う。

「ごめんごめん。急に来たくなっちゃって」

(私はマメじゃないのだ)

比菜子は「カウンターでいいよ」と背の高い丸椅子に腰掛け、ディスプレイしてあったフォトアルバム風のメニューを開く。

遠くで「すみません」という女性客の声がし、ツカサは比菜子に「ちょっと待ってろ」と断りをいれ、カウンターを離れた。

(……やばい)

ツカサがいなくなると、どうにかポーカーフェイスを保っていた比菜子は、メニューを持つ手をプルプルと震わせる。

(どうしよう……! ツカサくんめちゃくちゃ格好いいんですけど……!)

白のワイシャツに腰で結ぶタイプの黒いエプロンをきちんとつけた彼は、家で見る姿とは違って大人びていた。

童顔だと思っていたのに、中性的な顔立ちは制服に合っており、美麗な俳優のようにすら見える。
< 57 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop