Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
比菜子は湯に肩まで沈みながら目を閉じた。
(誰かと来るって、こんな感じなんだなぁ)
うっとりと、温かな幸せに浸る。
(ああ、なんか、満たされる──……)
* * *
四十分後、約束どおり落ち合った。
「お待たせ」
「おう」
入り口ののれんの外で待っていたツカサは半乾きの髪がしっとりとし、ふわりとした形がサラッとなめらかになっていた。
「どうだった?」
「スゲーよかった……」
ツカサは比菜子と同じく、うっとりと遠い目をする。
「実家でも風呂ってあんま浸からなかったけど、いいな。銭湯……たまに来たい」
「うん。また一緒に行こうよ」
即答した比菜子にツカサは頬を赤くするが、外は暗くて彼女は気づかない。
外にある紙パックの自動販売機で、今度は比菜子が「どーぞ」とフルーツ牛乳を奢る。
「サンキュ」
「飲んで帰ろ」