Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
「ツカサくんっ、待って……」
「ここだろ? ここがいいんだろ?」
「そうだけど……! んっ、もっと優しくしてっ……」
彼の腕の下で身じろぎした比菜子は、体をねじって上半身だけを持ち上げる。
腕をついて支えながら背後のツカサへと目を向けると、紅潮して熱くなったお互いの顔が至近距離でバッチリとかち合った。
(うわっ……)
(やだっ……)
両者、ハッとする。
この体勢に、台詞、表情、なにかがおかしい。ただのマッサージがこんなことになるのだろうか。
「ツ、ツカサくん! あああありがとう! もう大丈夫だから!」
「お、お、おう! そそそそうか!」
ツカサはすぐさま猫のように身軽な動きでベッドから退き、彼のせいでスカートが捲れて太ももが丸見えの比菜子が取り残された。
ツカサはがんばってそこから視線を外し、彼女が起き上がるのを待つ。
ドクン、ドクン、とふたりの鼓動だけが響き渡る。
比菜子は両手で頬を覆い、ギュッと目を閉じて呼吸を整えた。
(ダメだってわかってるのに。こんなの続いたら、身がもたないよ……)
胸の鼓動に気づかないふりをしても、それは一向に鳴り止む気配はなかった。