籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
…―…


翌日

 軽く化粧をして和穂さんの用意してくれたピンクベージュの品のあるマーメイド型ドレスに身を包み、彼の準備が整うのを待っていた。

「準備は大丈夫?」
「はい。大丈夫です」


 昨日のことがあり若干私の方が彼に対してぎこちない態度を取ってしまった。
和穂さんも若干ぎこちなさの残る笑顔を向ける。

「今日は長時間のパーティーでもないし、適当に料理でも食べてホテル客室に戻っていていいから」
「そうはいきません、和穂さんの妻としてあいさつ回りに、」
「それはいいよ。君が無理することでもない」
「…」


 何となく拒否されたような気がした。

私が悪いのだろう、彼を信じていないような発言をしてしまった。
いくら謝ったところで、表面的な解決になってしまうだろう。


 午後になり二人で送迎車に乗ってホテルまで向かった。
ホテル会場に到着してすぐに和穂さんはご両親のもとに向かった。私も先に挨拶をしてそれからメイク室へと案内される。
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