珈琲と花の香りの君



そんな風に宣言をした俺に、奴は笑った。



但し、くちびるの端を片方だけ上げるような笑い方で。



「……よろしく、頼むよ?」



俺をのぞき込んで、ひらひらと手を振った。



「…そろそろ、降りてもらえませんか?」



「…イヤだね。」
















再び目を開けると、部屋の中は、朝陽が差し込んで既に明るくなっていた。



「…夢、か…?」
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