僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
「ユウ?これ運んでくれよ」
「はいはい、これなら僕にも出来ますよ、パパ」
「何言ってんだこのやろう。ユウ、それじゃあ風呂大変だろ?先に入ってまったりしたいから、一緒に入ろう」
「うん、ごめんね」
「ズルい!紫音君。キスまでだからね」
「はいはい、でも、ユウ次第だよねぇ」
「もう!私も入る」
「ほの、三人はきついよ。何もさせないから、ここで待ってて?」
それに、紫音と二人きりで話たいこともあるんだ。
「うん…。わかったよ、祐くん…」
不安そうな顔をする彼女に、左手ごと水が入らないように、ビニールをかぶせてもらってテーピングを巻いてもらった。
「ありがとうね」
ガサガサいわす左手で彼女を引き寄せて、少し見つめてからキスをした。
「このくらいのなら紫音としてきていい?」
「・・・・うん、このくらいなら、———いいよ」
「ありがとうね、ほの」
不安そうに見つめる視線の先は、俺じゃない。
俺と紫音の間ぐらいだとおもう。
何となく、その小さな変化にだいぶ前から気づいてた。
「何回したの?ほのと」
紫音に体を洗ってもらいながら、彼が聞いてくる。