僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~



「あ・・・詩安君・・」

「・・・・・・・・」

「なあに?一人で呑んでるの?」

「・・・・・・・・」

「―――私も付き合うよ!暇だしさ!――いいよね?」

「・・・・あんた誰?―――”毒”林檎だっけ?」

「・・・・そりゃ私はあんた達から見たら毒に見えるだろうけど、私だってまだ10代なんだから、そんな事言われたら傷つくんですけど?」

「・・・・みえねえ、25くらいのババアに見える」

「ひっどー!」


コイツは紗子の職場で働いていた笛吹林檎。

何度も呑みに誘われて嫌気がさしてた。だって、すっげー化粧濃いし、まつげはばさばさだし。

ふた昔前に流行ったギャル擬きのイタイ女だったから。


「リンゴ姉さん」

「なに?」

「おれを男にして」

「・・・・・本気で言ってんの?―――ってかさ、詩安君みたいなイケメンが童貞とかあり得ないんだけど?」




冗談だと決め込んでいる彼女にキスをした。

「・・・・マジ?」

「マジ」

「酔ってるでしょ?」

「うん、でも意識ははっきりしてる」

「・・・・わかった」


そのまま入ったホテルで俺は童卒を迎えた。

「うっわ・・・マジでそんな事リアルですんの?」
「ああ・・・やべ・・・キモチいい」

「やば・・・かわいい・・」
「うっさい見るな」

強がっても強い刺激には耐えられなくて、くねくねと動く腰つきに俺は何度もイカされた。


「また林檎姉さんの腰つきが恋しくなったら連絡頂戴?」

「・・・・・・・・うん」


俺が素直に返事したのが意外だったのか、彼女は目を見開いてビックリしたような顔つきをしていた。

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