僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
「冗談だろ兄ちゃん。あの女ずっとここに居ないよね?」
「あ?いだろ別に、俺の部屋で寝てんだし。文句ある?」
「女連れ込むなって言ったの兄ちゃんだろ?女の喘ぎ声が下品すぎて勉強に集中できないんだけど?」
「・・・・・なんつーこと言ってんだ。見下すような発言やめろよ」
「思ったことを言ってんだよ。あいつに紗子でも重ねてる訳?すっげーウザいんだけど?」
紫音とは何度も林檎のことで喧嘩して、最後には俺が折れて出ていくことにした。
学校から遠くなるけど、安いアパート見つけてさ、林檎と二人で暮らし始めたんだ。
壁が薄くて、隣の話し声やそれ以外の音も聞こえていたけど、そんなのはお互い様だったし気にしなかった。
どこか、分かり合えてたと思ってたから、幸せだったと思う。
林檎は見た目の割にそこそこな資格を持ってたから、職場はすぐに見つかった。
俺は、学校に通いながら相変わらず麗奈さんにくっついて勉強する日々。
俺には充実していた日々に思えたけど、林檎には困ったところがあった。