僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
その日は何もせず、そのまま別々に寝た。
朝になってから最低限な言葉だけを伝える。
「あのさ、もう別れるべ」
「・・・は?」
「―――は?はこっちだし・・」
「なに、急に」
自分が悪くないって思ってる林檎はなおもシラを切って見せていた。
「――――おれ、浮気とか無理だから」
違う男に突っ込まれた穴に日を空けずに俺も入っていただなんて・・・・。
考えるだけで吐き気がしてくる。
「浮気って、何?」
「――――近くのコンビニ、車、キス・・・」
「あ、あれは――その!・・友達がふざけて」
「ふざけて胸揉んだり下触ったりすんだ?―――丸見えだから」
「いや、だって…あの!―――んーと・・・」
すっげ―焦ってる。弁解したら俺が考え直すとか思ってんだ?
「そんなに必死になって考えなくていいよ。もうやり直す気がないから」
「ええ――…そんなぁ・・詩安くぅん。ねえ、聞いて――」
コイツの素性を知った今、その甘えた言葉遣いが苛立たしく思えて睨み返したら、その先を言ってくることはなかった。
あいつが仕事にいっている間、荷物をまとめてあのアパートから出た。
今まで折半していた生活費。急に出ていったら大変だろうかと思い、一ヵ月の給料を丸々置いてきた。
「だから言ったじゃん、ろくでもないって」
「うるせーな・・・」
マンションに帰れば、弟が呆れたように言ってくる。
「やーもう、怖いんだけど?俺までとばっちりくいそう」
「――――そんな女じゃないって」
それは自信もって言えた。他人に逆恨みしてくる女ではないと思っていた。