僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~

「———これからはちゃんと帰ってくるから・・・。何も言わずにいなくなってごめん」

「—————っとだよ、ボケ!」


そのまま体が離れたと思ったら、おでこにデコピンをくらった
それがすっごく痛くて、ベッドに倒れこむ。


少しくらい加減しろよ!仮にも告白した相手だろうが!


「行くぞ!」

「は?どこに?」

「おめえのばっちゃまのところだよ」

せかされて家を出る。

けど、母さんに留守番頼まれていることを思い出した。

「母さん鍵持ってってないかも」
「母ちゃん持ってった。俺が連れだすからっていったら」

「———そう。・・・もしかして、ばあちゃんに会いに行ってたの?」
「当たり前だろ?お前のばっちゃまにどんだけ世話になったと思ってんだよ」

「そうか、———ありがとうね」

素直にお礼を言えば、恨めしそうに睨んできて、足早に歩き出すから慌ててついていった。

なんかこの感じ、高校生の時みたいだな。
あの時から、俺は時間が止まってるから、余計にそう思う。


****

「ゆう!帰って来たのぉ?アメリカはぁ、どうだった?」
俺の留学先【仮】は、アメリカか―――‥‥

広すぎるから、どの辺にすればいいのかわからない。

「海が綺麗だったよ?」

「ふぅーん、そうかいそうかい―――。急に行ってしまうんだものねー。行く前によってくれりゃいーのにぃ」

「うん、そうだね、ごめん、ばあちゃん」

ばあちゃんはずっとにこにこしてて、いろいろ質問をしてくる。


そのたびに嘘をつき続ける俺を、ハルは可笑しそうに見ていた。

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