僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
「いつまで笑ってんだよ、晴」
「だってよ、お前がボストン大学とか、なさすぎ。どうすんだよ?明日からばっちゃま自慢しまくるぞ」
「だってよ、それしか思いつかねぇんだもん」
「あーあ、笑った」
泣いたり笑ったり忙しい奴だな。
「そう言えば就職決まったって?おめでとう」
「ん、まだ本決まりじゃないけどね。これからの研修とか講習とかを通して、何人かを本採用にって話だから、最終ステージに残っただけだよ」
「なんだ、お母さんの早とちりか」
せっかく来たんだからって、そのまま帰らずに寄り道していくことにした。
あてもなくぶらぶら歩くだけで、目的もないけど。
ばあちゃんに寂しい思いをさせた罰だっていいながら、連れまわされる。
なんで、ばあちゃんに犯した罪をお前に払わなきゃいけないだ、ふざけんなって思うけど、少なからず心配かけたんだし、ここは黙っとくか。
行き先は、ボーリングやゲーセンとか、本屋とか、よく昔一緒に行ったところ。
俺は生活があるから、そんなに回れないって断ったら、男前にお金を出してくれた。
「罰になってねーし、わけわかんない」
「いーんだ、黙ってつき合え」
そう言っては手を引かれて、夕方まで時間を潰した。
ハルって、二年間何してたんだろう?
血迷って俺に告白した後、彼女出来たりしたのかな?
血迷っては、失礼か・・・
彼なりに気持ちを込めて告白してくれたんだから。
それだけじゃなく、受験勉強にもつき合ってもらって、今の大学に入れたんだし、そんなことを思っちゃダメだろ、おれ。