僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~

「大丈夫です。あなたもここに居て下さい」

「ん、わかった」

事務的な会話の中に、お互いを信頼しているような意図がみえる。
二人で会っていたのは知っていたけど、俺の事について話していたのかもしれない。

「私は、やっぱり祐くんのこと、好きなの。その、セクシャルとか関係なしに、これからもずっとあなたと居たいって思う。———ただ、その、女の子と・・・ごめんね祐くん、こんな言い方して大丈夫かな?」

「うん、大丈夫。続けて」

「あの、恋はそれなりにしてきたし、彼氏も過去に居たことある。でも、女の子と一線を越えたことがないから、その、そういう部分で戸惑いがあるっていうか、その・・」

「だから、俺はやめとけばって言ったんだけどさ。この人、どうしてもユウのことを諦めたくないし、望むなら体もささげるって」

「え!ほの?本気なの?」

「うん、どうしていいかわからないけど…」


そんなの、俺だって分からないよ。

女の子同士はどうやってとか、全然知識ないし、第一ほのに対して性欲が沸くのかも謎。
ってか根本的に、捧げられてもって戸惑いがある。

「んで、提案なんだけど、そんなこともあって、三人で付き合わない?」

「……………はぁ?」

「だから、三人で付き合ってみて、どっちかユウが選んでよ」



「・・・・・・・・・・・・・」
あまりに突飛すぎて、言葉が出てこない。


「これでも真面目に考えたんだけど」

「・・・真面目に考えたって…。そうしたら、どうやってそんな結論に行き着くんですか?」

「だって、俺たちのこと、嫌いじゃないだろ?先輩後輩以上の感情あるよな?——ないとは言わせないよ?」
流石、あれだけ人の感情読み取るのが好きな人なんだから、バレてないわけないか。

「でも、だからって、恋人になりたいってまでの気持ちに、ならないかも知れませんよ?——結局、答えがでなくて、二人とも傷つけて終わるかも」

「それでもいいの、祐ちゃん」
「ほの…」

「それでもいいの。少しの可能性があるのなら、そこに賭けてみたい。わたし、どんな結果になっても覚悟はできてるから」


ほの・・・・
いつもはホワホワしてて、おっとりと笑うのに。
そんな真剣な眼差しを向けてこないでよ…

心が痛む。
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