エリート弁護士は契約妻と愛を交わすまで諦めない
「朔、熱計ろう」
素直に私から体温計を受け取り、脇に挟む。すぐに計り終わった音がして思わず身を乗り出した。
「三十八度……」
朔の手元を覗き込んで見えた数字は思った以上に高かった。私だったら普通に立ってるだけでつらいのに、今も朔は平常時とパッと見変わりない。普通に姿勢よくベッド脇に座っている。
「いつからしんどかったの?」
「んー、朝ちょっと怠いかなくらいだったんだけどな」
全然気づかなかった。近くにいたのに。しかも、車の送迎と英里子とのごたごたにも巻き込んで……。
「まだやっている病院あるかも」
「俺、普段から平熱高いからそこまでつらくない。寝れば明日普通に戻ってる」
「ほ、本当に?」
朔がまた頷く。昔から、風邪を引く頻度が高いのは私のほうで、朔は武道を学んでいたからかいつも健勝だった。それが稀に熱を出す。しかも、前日まで変わりなかったのに、いきなり高熱を出して寝込むパターンだった。そして、心配していたら次の日けろっとして全快するというのが年に一回あるかないか。だから、彼の言うことも嘘ではないけど、放っておくことはもちろんできない。
「とりあえず、薬飲もう。その前に何か胃に入れたほうがいいから……何食べたい?」
私が作れるものであってくれと願いを込めて見つめると、朔は軽く天井を見上げてぽつりと呟く。
「……うどん」
「わかった!」
私は力強く頷いてキッチンへと走っていく。
「うどん、うどん……あった!」
冷凍でまとめ買いしておいたものを引っ張り出す。それを鍋で沸かした湯に入れてパッケージの説明どおりの時間茹でる。
その間にネギを刻んで卵を用意する。
釜玉うどんにする。鍋から上げたうどんを湯切りして丼に入れて卵とネギを盛り付ける。めんつゆを簡単にかけて完成。
料理があまりできない私でも、これくらいはできる。
よしよし、これだと味も外さないでしょ。
「朔、できたけど」
部屋をノックして少し開いてみる。朔はベッドに横たわっていた。視線だけこちらに向く。
「もうできたのか?」
「うん、簡単だけどね。大丈夫?こっちで食べる?」
「いや、そっち行く」
そう言ってベッドから起き上がってこちらにやってくる。足取りはしっかりしているけど、やはり全体的に気だるい雰囲気を纏っている。
食卓につくと、朔はふっと笑みを漏らした。
「うどんって言っただけでよくこれだと思ったな」
「だって、朔が熱出した時はいつもこれ食べてたじゃん」
素直に私から体温計を受け取り、脇に挟む。すぐに計り終わった音がして思わず身を乗り出した。
「三十八度……」
朔の手元を覗き込んで見えた数字は思った以上に高かった。私だったら普通に立ってるだけでつらいのに、今も朔は平常時とパッと見変わりない。普通に姿勢よくベッド脇に座っている。
「いつからしんどかったの?」
「んー、朝ちょっと怠いかなくらいだったんだけどな」
全然気づかなかった。近くにいたのに。しかも、車の送迎と英里子とのごたごたにも巻き込んで……。
「まだやっている病院あるかも」
「俺、普段から平熱高いからそこまでつらくない。寝れば明日普通に戻ってる」
「ほ、本当に?」
朔がまた頷く。昔から、風邪を引く頻度が高いのは私のほうで、朔は武道を学んでいたからかいつも健勝だった。それが稀に熱を出す。しかも、前日まで変わりなかったのに、いきなり高熱を出して寝込むパターンだった。そして、心配していたら次の日けろっとして全快するというのが年に一回あるかないか。だから、彼の言うことも嘘ではないけど、放っておくことはもちろんできない。
「とりあえず、薬飲もう。その前に何か胃に入れたほうがいいから……何食べたい?」
私が作れるものであってくれと願いを込めて見つめると、朔は軽く天井を見上げてぽつりと呟く。
「……うどん」
「わかった!」
私は力強く頷いてキッチンへと走っていく。
「うどん、うどん……あった!」
冷凍でまとめ買いしておいたものを引っ張り出す。それを鍋で沸かした湯に入れてパッケージの説明どおりの時間茹でる。
その間にネギを刻んで卵を用意する。
釜玉うどんにする。鍋から上げたうどんを湯切りして丼に入れて卵とネギを盛り付ける。めんつゆを簡単にかけて完成。
料理があまりできない私でも、これくらいはできる。
よしよし、これだと味も外さないでしょ。
「朔、できたけど」
部屋をノックして少し開いてみる。朔はベッドに横たわっていた。視線だけこちらに向く。
「もうできたのか?」
「うん、簡単だけどね。大丈夫?こっちで食べる?」
「いや、そっち行く」
そう言ってベッドから起き上がってこちらにやってくる。足取りはしっかりしているけど、やはり全体的に気だるい雰囲気を纏っている。
食卓につくと、朔はふっと笑みを漏らした。
「うどんって言っただけでよくこれだと思ったな」
「だって、朔が熱出した時はいつもこれ食べてたじゃん」