吐息ごと奪ってよ
来ないでほしい。

というか、構わずに行ってくれと思った。



目の前まで来たその人は


ひーくんとはまるで正反対の、いかにも脳筋、鍛える俺ってカッコいいとか思ってそうなタイプ。


スエットにタオル、、、あー、走って汗かいて顔を洗ってた的な?


「となり、いいですか?」

「え?嫌です」

「はじめまして、俺黒辻 穂高って言います」


嫌ですって聞いてた?
なに、座ってるのよ。


少し離れて座り直したら、その分また距離を詰めてきた。


「お姉さん、名前は?教えてくれないんですか?」


「花子さんです」

「あはは、嘘ですよね。で、名前は?」

「見ず知らずの人に名前を教えちゃいけませんって、学校で習ったので教えません」


「ははっ、じゃあ、花子さんでいいや。ここで何してたんですか?」


「、、、、」




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