俺様石油王に懐かれて秘密の出産したら執着されてまるごと溺愛されちゃいました
「本当は、この街を一緒に歩いて、一花に色々と、案内したかったんだが、ウィルス感染蔓延防止で、緊急事態宣言が出されてるからな、少々、味気ないがルームサービスで許してくれ」
アミールにイスを引かれ、座りながら、落ち着かなくっちゃ、と、胸に手を置くと、バレない様にゆっくり息を吐く。
向かい合わせに座ると、彼は徐に、私のマスクに手を掛ける、
「素顔を見せて」
魅惑的な笑みを浮かべられて、否とは言えない。
なんだか、マクスがなくなり晒されると、落ち着かない。
「ああ、マスクの下にこんなに可愛い果実を隠していたのか」
呟いて、アミールは私の唇を指でなぞる。
(れ、恋愛偏差値、皆無の私には刺激が強いですって! )
初っ端からアワアワッとパニックになりそうになって、落ち着け、落ち着けと自分に言い聞かせる。
「ア、アミール、沢山の贈り物、ありがとうございました。 こんな素敵なものプレゼントされたの初めてで…… その、どうでしょうか……? 」
自分の質問が恥ずかしくて、また、顔が火照るのを感じ、頬に手を当てて隠した。
アミールは眩しいものを見るように、目を細めて、ジッと見つめてくる。
「ワンピース、とても似合っている。思った通り、白い肌に、赤い花がよく映えて綺麗だ」
頬に当てた手を、優しく外されて、絶対、耳まで赤くなっているな……と、更に火照りが増す。
もう、今日は体温が上昇し過ぎて思考が鈍い。
あんなに逃げ出したい気持ちだったのが、嘘の様に、彼に引き寄せられてしまう。
(……っ、ダメ、ダメ、流されては!)
忘れてはいけない、彼には婚約者がいる。
これ以上惹かれる前に、ちゃんと線引きしなくっちゃ。