俺様石油王に懐かれて秘密の出産したら執着されてまるごと溺愛されちゃいました
「あの子達、ぬいぐるみが好きだからオモチャのある場所に居るかも! 」
オモチャ店、アミューズメント施設、キッズスペースをアミールと手分けして探す。
「居ない……、 居ない、居ない! アル! ルル! 」
「アアアーンッ! ワアアアアアアーンッ!! ママ〜っ!! 」
突然大声で泣き叫ぶ、子供の声が聞こえて来た。
ビクッとして、全身の身の毛がよだつ。
バタバタと慌てて、声のする方へ走り寄る。
「アル! ルル!! 」
「ヤァダーッ! ヤァダーッ!! 」
「ほら、泣かないの。 こっちで良いでしょ? 」
アルとルルよりも少しお兄ちゃんの、子供が母親に宥められていた。
違かった…… と、ガッカリとして肩を落とす。
「行くぞ」
「うん」
歩き出して、もしかして?!と、早足になる。
「ベビールームに居るかも! あの子達オムツしてるから」
少しの可能性も漏らさず、探す。
フードコートの脇に、ベビールームの案内を見つけ、気が早る。
「キャアアアアアァァーーーッ!! 」
突然、目の前のフードコートから女の金切り声が響き渡った。
「ふええええぇーーんっ! ええーんっ!! 」
「大変! 救急車呼んで!! 」
人だかりが出来ていて、何があったかわからないが、子供の泣き声が耳に響く。
「ルル?! 」
「すみません、ちょっと通して」
私が叫ぶと、すぐにアミールが私の手を引き、人を掻き分け前へ進む。
「ヤ、ヤ、ヤダヤダ、どうしたのよ、この子?! 」
「お母さんっ、何食べさせたんだ? 」
側にいる男性が母親らしき人に、懸命に声をかけていた。
「し、し、知らないわよ。 私この子の親じゃないわ!! 」
ギャンギャンと、女は喚き散らしていて、状況がわからない。
人だかりを抜けて、騒ぎの中心にたどり着いた私は、目の前の光景に頭が真っ白になった。
「アル…… ?! 」
そこにはヒッヒッっと、喉を掻きむしって苦しそうに倒れているアルがいた。
「おいっ! 」
アミールが咄嗟にアルに駆け寄る。
「アアァァーーーッンッ!! ママーーーッ!! 」
私に気が付いたルルが泣き叫び、両手を広げてヨチヨチと縋りついて来た。
膝がガクガクと震え、眩暈を起こしかけた。
「一花!、この子様子がおかしい。 上手く呼吸が出来ていない」
「アミールッ! ああっ良かった、迎えに来てくれたのね。 ね、この子変なの、急に苦しみ出して、なんか変な病気かもしれないわ 」
金切り声を上げていた女がアミールに縋り付いた。
「寄るな、アイシャ!! 」
「キャ……ッ 」
アミールは絡められた手を振り解く。
「今はそれどころじゃない! 邪魔をするな!! 」
怒りを露わに、その女を睨みつけた。