俺様石油王に懐かれて秘密の出産したら執着されてまるごと溺愛されちゃいました
一卵性の双子なので、当然ながらこちらも父親似だ。
アルもルルに負けじと、お人形のように、整った顔をしている。
(母的にはアリだが……)
一人、ニヨニヨしながら、動きやすいストレッチ素材の、ズボンを見せる。
「やあぁーっ!」
真似したがって、ピンクのスカートを履くと言って、駄々をこね、寝転んで足をバタバタさせる。
その仕草も超絶、可愛いけども、流石にそれは、オッケーしかねる。
「ほら、そんな所に寝転んでると、クチュクチュしちゃうぞー!」
手をワキワキさせて、くすぐるポーズをして見せる。
「キャーッ!」
くすぐりが苦手なアルは、スクッと立ち上がり、笑いながら、部屋中を駆け回る。
「こらー、待てーっ! 」
ズボンを片手に、逃げ回るアルを、追いかけて私が疲れた頃、ルルが助太刀。
「アウー、クー! あい!」
アルの、お気に入りのクマのぬいぐるみを、ブンブン振り回し、怒りを表現。
「めっ! クー!」
妹に諭され、ベソベソ着替えると、クマを抱えて、やっと朝食。
ルルは、頼もしい我が家のチビママ。
可愛いくて一花はぎゅっ、と二人を抱きしめ、くんかくんか頭の匂いを、嗅ぐ。
ベビー石鹸の香りが、堪らない。
「ママ、あい!」
プルプルの頬っぺたに、ご飯粒を付けながら、満面の笑みを浮かべ、へにゃっと目を三日月型に変える、アルとルル。
「ああー、癒される…… 」
チビ怪獣達が、天使に変わる瞬間だ。
「二人とも何て可愛いのっ! ふふふっ……親バカっていわれそうだけど、本当だから仕方ない」
私にとって、子供達の笑顔を見れるのが、何よりものご褒美。
疲れも一気に吹き飛ぶ。
絶対の信頼を置いて、無条件に縋って来る。
この可愛い天使達の、無垢な笑顔を守る。
「今日も元気に頑張るわよ!」
「「あい!」」